今日からはいよいよ3連符を入れたトレーニングに入る。まずはオモテ拍のメトロノームを鳴らしながら4分音符3連を鳴らしてみよう。

多分だが、4分音符、8分音符の等分をするより、3連の方が得意だ!という人はいないと思う。イーヴンのタイミングよりも3連符は普段慣れ親しんでおらず、いざ演奏しようとすると意外なほど正確にイメージできていないものである。
しかし、3連符はあらゆる音楽で非常に重要な役割を果たしている。基本ビートに3連が含まれるスタイルはたくさんあるし、イーヴンのビートに時折3連が加わることで緊張感が生まれ、曲の格がぐっと上がったような体験を持つ方が多いのではないだろうか。
ジャズのインプロビゼーションでも同じことが言える。優れたインプロバイザーに共通して言えることは、イーブンと3連の世界を自由に行ったり来たりすることが出来、両者を組み合わせたフレーズの引き出しを豊富に持っていることである。(4ビートジャズは基本ビートが3連であるため、逆に意図的にイーヴンのタイミングを取り入れないと延々と3連符のソロを取ることになり、退屈な演奏になりやすい。)
そして毎回しつこくて申し訳ないが、上記エクササイズで大事なのは、漫然と始めるのではなく、自分が音を出す前に自分の中に解像度の高い(シャープな)3連符のタイミングを十分に思い描いてから始めることである。実際に叩くことよりもこっちの作業の方が本来の目的だからである。
手始めにミドルテンポ(メトロノーム60)で初めてみて、さらにゆっくり、または速いテンポでいろいろ試してみよう。
さて、次に3連でも音数を減らして休符を我慢するトレーニングをやってみたい。



ここでもイーヴンの時と同じように、音数を減らすということは集中力をより必要とすることが体感できると思う。Excercise11はシャッフルパターン(4ビートジャズや阿波踊り、盆踊りの音頭など)でおなじみなので難しくは感じないかもしれない。しかしExcercise 12や13のように、3連の一部の音だけを発音するということは普段なじみがなく、真の3連を理解するためにはとても役立つトレーニングになる。これもミドルテンポで慣れたら、ゆっくりから速くまでチャレンジしてみてほしい。自然に3連の”パルス”を主張できるようになったら、また少し、メトロノーム氏との距離は縮まるはずだ。
(Vol.5 終わり)

