たまにしか更新できないブログでお恥ずかしい限りですが、Los Quienes EXTRA のSweet Memories制作レポート第2段です。
ラフなオケが出来たら、いよいよ本丸、ヴォーカルのレコーディングです。
まりーなさん、試行錯誤と練習量がハンパなかったことが録音ですぐに分かりました。
個別にスタジオ録音してくれた素材がこんな感じ。
コーラスパートは2声のハモリを1パートずつ録って重ねています。
当然のことながらリード、セカンドとも同じ白壁慶子の声で重ねるので、声質がそろうのは良い面もあるのですが、逆にコーラスとしては面白みが半減してしまうというデメリットもあります。私は「合唱効果」と呼んでいるのですが、異なる声質の複数人数が同時に歌っている方が、実は音楽的には豊かで聞き心地が良くなるのです。というわけで、ちょっとした種明かしなのですが、実は白壁に2人の異なるキャラクターを演じてもらい、計4トラックを混ぜています。
オケのトラックも本番仕様に完成度を上げていきます。
まず、パーカッション類ですが、当初は完全打ち込みを予定していたところ、とあるきっかけでLos Quienes メンバーのTAKAFUMI氏に生音でレコーディングしてもらうことになりました!
とはいっても生音の打楽器類のミキシングというのは、私にとっても初めての経験。
届いた素材を実際の曲の中で混ぜてみると、意外にクリアに聴こえなかったりバランスが悪かったりします。それぞれの楽器の存在感を引き出すために試行錯誤が相当必要でした。
録ってもらったのは
ティンバレス、コンガ、ボンゴ、カンパーナ、ギロ、マラカス
6種類のパーカッションで、実に14トラック(つまり14本のマイク分)の納品と相成りました。

それぞれの楽器に対してイコライザーで音色を整え、コンプレッサーでダイナミクスを調整します。複数のマイクで同時に録っているティンバレスなどはどうしてもマイク間の音が干渉し不鮮明な音像になりがちですので、ゲート処理という特殊な工程も入れています。
そして、ホーンセクションの打ち込みです!今回最も手を掛けたポイントなのですが、以前紹介したブラス音源SWAMシリーズのTrumpet とTromboneでどれだけリアルに出来るか、チャレンジしました。
生演奏っぽいアーティキュレーションを出すために、微細な音量変化を操るExpressionと、音程のずり上げたりずり下げたりするPitch Bend、ヴィブラート(Modulation)を駆使するのがポイントです。

必死こいて打ち込んだホーンセクション、こんな感じになりました!
もちろん、ベース・ピアノもいじります。少しアドリブっぽいフレージングを追加したり、部分的に録音しなおしたりして、より活き活きした感じに作り込んでいきます。
こうしてひたすら完成度を上げていく作業、自分の作品がどんどん音楽らしくなっていく実感もあり、とっても楽しく没頭してしまうのですが、ハマると底なし沼です。
ある程度の完成度で自分でキリをつける勇気もまた、必要です。(笑)

素材がすべてそろったら、いよいよミキシング作業です。
今回はまりーなさんに自宅へ来ていただき、白壁慶子と3人で実際に音を聴きながらミキシング大会をやりました。

主には各パートの音量やパン(左右の位置)などを調整するのですが、ミックスには「正解」はなくて、人によって好みが色々分かれるところです。ただ、自分だけで延々とやっているとだんだん感覚がマヒしてしまう弊害があります。何人かの印象を確認しながらミキシングしてみると、冷静な判断がしやすいことを実感しました。
また、こうして視聴していく中で、曲の途中で聴かせたいはずの音が埋もれてしまってもったいない!というところが見つかったりします。
そのようなところは、DAWのオートメーション(ミキサーのつまみを自動的に上げたり下げたりする)を活用して調整します。
ミキシングが完了したら、最後は全体の音圧アップと聴き映えをよりよくするマスタリング作業をして完成です!


構想段階から一曲仕上げるまでには本当に根気がいりますが、精密な大型模型を完成させたような達成感!
また、発表して多くの人に聴いていただき、感想をもらえたりすると次へのモチベーションが湧いてきますね。
凝れば凝るほど底の見えない音楽制作ですが、マイペースにやっていきますので、今後も応援よろしくお願いします!
