このパルス道場ではメトロノームは服従する相手ではなく、あくまでも対等な関係になるべきだと言ってきた。あなたのパルスがゆるぎないものになっていれば、きっとメトロノーム君がちょっとくらい留守になっても、きっと彼の代わりを出来るに違いない。
というわけでこの度、クリックが聞こえなくなるメトロノーム、人呼んで「メトロノーム消える君1号」を創ってみた。見た目がチープすぎるのはさておき、早速再生してみてほしい。
今回紹介するのはテンポ120(メトロノームは60)。
使い方は今までと全く同じ。彼のパルスとあなたのパルスをコラボするだけである。ただ、彼は時々寝てしまう(1号君の場合は2小節ごとに寝てしまう設定にしてある)ので、あなたはその間もさぼらず、自分のパルスをキープしてほしい。(なお、まず最初に彼のパルス世界に入り込むための時間を8小節分用意している。Go!という合図からが本番のエクササイズとなる。)
発音している時間とお休み時間で画像も切り替えてはいるが、あくまでもメトロノームなので、視覚よりも音に集中して使う方がより良いと思う。
今までに紹介したエクササイズをすべて応用できるが、今回はまずイーヴンのリズムから。代表的なものを再掲する。






たった2小節間クリックがいなくなるだけで、不安感は段違いになると思う。
この現象はジャズでよくフォーバースと呼ばれているフロントとドラムの掛け合いでよく経験する。曲の構成の中で、誰かの4小節間のインプロビゼーションと、4小節間のドラムソロを交換する部分のことをこう言う。パルス維持の苦手な初心者は4小節間のドラムソロの間、正確にテンポが維持できずに、次の自分の演奏再開のタイミングがずれてしまうことがよくある。一方、ドラマーも4barsになったとたんにそれまでの曲のテンポが維持できなくなる傾向があり、かなりテンポキープを訓練された人でないと、自分のテンポが変わってしまっていることにすら気づかない。
「消える君」はどちらの立場にとってもいいトレーニングツールになると思う。
このシリーズの究極の目標はクリックが消えている最中も、自分の正確なパルスにのっとって自由自在にフレーズを歌えるようになることである。
(Vol.7 終わり)
