宅録研究通信 サルサ宅録チャレンジの巻①

COLUMN

コロナのせいでめっきりライブの機会がなくなった昨今ですが、10年以上前からサルサダンスイベントにて出演をさせていただいているLos Quienesというバンドがあります。基本的にリズムセクションとVocalだけの編成で、ホーンセクションはおらずサルサというには小さな編成ですが、昭和歌謡中心にひたすら懐メロをサルサアレンジでお届けするというコンセプトのバンドです。

ライブが出来ないなら宅録で何とか新しいことが出来ないかと思い立ち、まずは打ち込み中心でオケを作り、ヴォーカルを載せて楽曲制作をやって見ようということになりました。
バンドの番外編活動ということで、題して”Los Quienes EXTRA”です。
今のところ、2曲を発表させていただきました。その制作の様子を何回かに分けてご紹介してみたいと思います。作りかけ段階の音源などもご参考までに載せちゃいます。

第一弾で取り上げた曲は”Sweet Memories”です。こちらが発表作品でございます。

Sweet Memories” by Los Quienes EXTRA

はい。オジサン世代以上ならみなさんご存じ、松田聖子さんのあの曲でございます。かわいいペンギンキャラクターのCMでも話題になりましたね(40代後半以上にしか通じないかな。。。)

この懐かしいアニメーションも、中高年には甘い記憶・・・笑

個人的には昔からよくピアノソロでも人前で弾いてまして、ジャズスタンダードに分類してもいいくらいだと勝手に思っています。
Los Quienesでもバンド発足時からのレパートリーで、ライブの際にはほぼ毎回演奏していた気がします。この曲は、まさにスウィートなメインヴォーカル、まりーなさんの面目躍如といったところでしょう!

今回はバンドの編成に縛られなくてよいので、思い切って全くアレンジを変え、ホーンセクションやコロ・カンタ(サルサでは定番のコーラスとメインヴォーカルの掛け合いループ)を入れて本格的なサルサアレンジにしてみようということになりました。

今はDAWに直接音を並べながら編曲していく作業にもだいぶ慣れてきたとは言うものの、もともとアナログミュージシャンの私、やっぱり最初の構想は紙とペンで書くことが多いです。特にホーンセクションのアレンジは五線譜作業が必要ですね。サルサの場合はトランペットとトロンボーン中心に4管~5管編成が一般的です。

まずはとペンによる構想スケッチから。。出来上がりはこのスケッチ通りになっていないことも多々。

ホーンセクションが繰り広げる間奏部分(一般的にサルサ業界ではMamboと称される)は曲に意外性を与える重要な場所で、アレンジャーの個性が最も出るところですね。この曲はもともとしっとりとしたバラードなので、あえて全然違うイメージ、浮遊するコードから始まり、ファンファーレみたいに広がる主題を前半に採用しました。後半は原曲のメロディをモチーフにしつつ、一瞬マイナーキーになる仕掛けを入れています。

こちらが創作したホーンセクションによる間奏(Mambo)部分のデモンストレーション

またヴォーカルのバックで入れる合いの手なども、しっかり派手さを出しつつ、でもヴォーカルを邪魔しない程度に、あーでもないこーでもないと色々試行錯誤して創作していきます。全体の工程で一番頭を使うところですね。

サルサのコロ・カンタ用のコーラス部分は、曲の代表的なメロディから引用して作るのが王道です。この曲ではやっぱり英語の歌詞、Don’t kiss me baby…のとこですよね。Please don’t hurt me again…と組み合わせてちょうどいい感じの長さになったので、こちらを採用。それを3声のハモリにアレンジしました。

コロはこんな感じになりました。

イントロ、エンディングはかの有名なアレを抜きには語れないので、それをホーンセクション用にアレンジ。これで大体全体の構成が出来上がりです。
まずはクオリティを気にせず全体的に構成が追えるよう、荒い打ち込みのデモを作ります。ここで結構楽しくなっちゃってついつい細かいニュアンスまで作り込んでしまいたくなるのですが、その後ヴォーカリストやその他のレコーディングプレイヤーと曲を作り込んでいくうちに変わっていくことも多々あり作業時間が無駄になりますので、ここはがまん、がまんでスピード重視です。

まずは粗い全体像のデモを作成。この段階ではピコピコ感ぬぐえませんが気にしない!

このデモ音源をヴォーカリストに提案してイメージを膨らませてもらいます。コロ・カンタ部分でヴォーカルによる自由創作の歌詞・メロディを入れるとサルサらしくなります。というわけでそこはヴォーカルのまりーなさん、慶子さんに任せて頭をひねってもらいました。やっぱりメインヴォーカルが歌いやすいのが一番大事なことですし、アレンジャーにない発想を曲に盛り込むことが出来る最高のチャンスでもあります。
原曲の歌詞からイメージを膨らませて、、結果、こんな素敵なソネーロ歌詞が出来上がりました。

懐かしいこの痛み 忘れてた
「幸せ?」と聞かないで あの頃に戻れたら
その声もそのぬくもりも 覚えている
まだこの胸の中 美しいまま

サルサの華、コロカンタが出来た!

では続きはまた今度!

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