【パルス道場】Vol.4 8分音符も”パルス”で意識する

お・と・なのジャズ研

今まで、譜面上は4分音符のみを使ったトレーニングを紹介してきた。しかし、実践してみると時間軸を純粋に4分音符だけで感じて正確にとらえるのは極めて難しいことが分かったと思う(特にゆっくりのテンポの時)。実際の音楽で使われるビートの正体は、4拍子の中に8分音符、または16分音符を主役とした骨格パターンであることがほとんどだ。

今回は8分のタイミングを主体としたエクササイズに移りたい。
まずはベタの8分から。メトロノームは60、すなわち譜面上は四分音符=120。

Exercise 4

ここでちょっと余談になってしまうが、音符が細かくなってくると(そしてテンポが速くなると)、何か楽器で音を出している場合、そもそもその楽器をハンドリングするテクニックがないと、頭ではわかっていても正確なタイミングで発音できなくなってしまう。この「パルス道場」が目指しているのは、あくまでも自分の内面でパルスを作る能力を上げることで、決して楽器を鳴らすテクニックを磨くことではない(そこがドラマーの基礎練習とちょっと違うところである)。今までの方法で余裕がある場合はもちろん構わないが、もしテクニックが支障になる場合は、無理にものを叩いたりするのではなく、自分の口でリズムを表現することでも構わないと思う。

さて、上記の8分のベタ打ちパターンを訓練するときにも、やはり大事なのは、可能な限り高い解像度で正確に8分のタイミングを捉えることである。単に4分音符を2つに割れば8分音符になる、というほど甘いものではない。イーヴン(等分)というからには、きわめて正確に時間が等分されてなければならない。言い換えれば、クリックにのっかって何となく8分音符を鳴らすのではなく、自分が8分音符ワールドのパルスをメトロノームに提示するということだ。
(これが出来ているかどうかを実際に検証する目的であれば、実際にクリックを2分割、4分割して鳴らすことのできるメトロノームを時々使ってみるのもよい。今どきは、スマホ用の無料アプリでもそのような機能が標準装備されている。ただし、このトレーニングの主目的としてはあくまでも大きなクリックの中で自分自身が細かいパルスを描く訓練なので、細かいクリックはむしろ使わない方がいい。)

さらに8分音符ワールドを鍛えるために、以下のバリエーションを順番に試してみてほしい。

Exercise 5
Exercise 6
Exercise 7
Exercise 8
Exercise 9

おそらく、Exercise 4をある程度やり慣れていると、5や 6はそれほど難しくは感じないだろう。しかし、7から9にかけてはどうだろう。音符が減ってくるにしたがって、むしろ難易度は上がってくるはずだ。もともと鳴らしていた音を引き算していくだけなのに、なぜだろうか。人は音符を歌うよりも休符を歌うことが苦手だからである。いっそのこと音は出してしまう方が簡単であり、我慢して無音のままパルスを維持するのは、本当に難しいことだということが分かると思う。

さらに上記のエクササイズのテンポをゆっくり(40)からかなり速く(200)まで色々と変えてトライしてみると、効果がぐんと上がるはずだ。
(Vol.4 終わり)

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