【パルス道場】Vol.3 ザ・バックビート

お・と・なのジャズ研

さて、今回から、メトロノームとお近づきになるためのエクササイズに徐々にバリエーションを追加してみたい。
メトロノームのテンポはまずは60(四分音符=120)で、オモテをお任せし、自分は四分ウラ(2拍、4拍)を打ってみる。

Exercise 2

とってもシンプルな譜例だけれど侮るなかれ。これがザ・バックビートであり、今、世の中に流れているあらゆる音楽スタイルの背骨にもなっている4拍子の感じ方である。ロック、ソウル、ブルース、ジャズ、ラテン。理論的にビートを分類すると4ビート、8ビート、16ビートといったカテゴリになるが、要するに4拍子の音楽である。多くの場合、スネアドラムという最も目立つ音の太鼓がこのタイミグで背骨を提示している(4ビートジャズではハイハット、ラテンではコンガという楽器が役割を担っている)。つまり、2拍目と4拍目が曲を感じる中で最も大事なタイミングなのである。我々が耳にする音楽のほとんどと言っていい割合がこの4拍子音楽であり、誰でも毎日聞いているだろう。しかし!特別に訓練されてない限り、バックビートの感覚というものは意外なほど備わっていないものである。これはカラオケに行くとよく分かる。人々は大抵、どんな曲に合わせる場合でも手拍子を1拍、3拍で打ってしまう。本当は各小節の2拍目、4拍目に最も乗るべきポイントがあることを理解するだけで、だいぶ音楽に対する理解は変わるはずだと思う。
このエクササイズを、ゆっくりから早くまで、さまざまなテンポで楽に出来るようになると、それだけで音楽的タイムの感覚はかなり磨かれてくるはずだ(試しにメトロノームを40から200まで色々変えてやってみてほしい)。なお、とくにゆっくりテンポの時は、自分の中ではさらに細かく音符を思い描いて(呼吸を作って)キープする方がやりやすいはずだ。その感じ方を8分イーブンで取れば8ビート、8分3連で取ればシャッフルビート(ジャズの4ビート)、を自分の体で再現していることになる。(もちろん、16分音符でやってみれば16ビートになる)
そして、前回の繰り返しになるが、このエクササイズの大事な点は、メトロノームに頼ってキープすることではなく、自分の中に正確なパルス世界を作り、オモテ拍を鳴らしているメトロノーム氏とコラボすることである。これが出来ているのかどうかは、もう少しだけ難易度を上げてみるとより見えやすい。前回紹介したExercise1と今日のExercise2を組み合わせて交互にやってみたらどうだろう。

Exercise 3

おそらくミドルテンポであればそれほど苦労はしないかもしれないが、ゆっくり(メトロノーム=40)や速いテンポ(メトロノーム=200)では、より自分自身のパルスがしっかり出来てないと、すっきりとメトロノームと同調することが難しいと思う。
また、速いテンポでやった後、急にゆっくりのテンポにしてみるのも面白い(またはその逆)。自分が速い呼吸で慣れてしまっていると、急に自分の中にゆっくりのパルスを作り出すのは難しいことが体感できると思う。
(Vol.3 終わり)

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